日本ダウン症協会(JDS)は、ダウン症のある人々とその家族の生活の質を向上させ、社会の中で安心して暮らせるよう支援することを目的とした公益社団法人です。1974年の設立以来、ダウン症に関する正しい知識の普及、医療・教育・福祉分野の支援体制強化を目指して活動しており、全国各地の支部と連携しながらダウン症への理解促進を進めています。
日本ダウン症協会の目的と役割
日本ダウン症協会は、ダウン症のある人々が自立し、社会に参加できる環境づくりを目指しています。ダウン症のある人々とその家族を支援するだけでなく、学校や医療機関、地域社会との連携を通じて、共生社会の実現に向けた取り組みを行っています。また、政策提言や支援サービスの向上に関する提案も行い、社会全体の理解を深めるための活動を続けています。
主な活動内容
- 相談支援と情報提供:ダウン症に関する相談窓口を設置し、医療や福祉、教育に関する情報提供を行っています。家族や支援者が必要な情報や支援を受けられるようサポートしています。
- 啓発活動と普及活動:ダウン症への理解を深めるため、講演会や研修会、シンポジウムを開催しています。3月21日の「世界ダウン症の日」には、全国でキャンペーンやイベントを実施し、社会全体への啓発活動を進めています。
- 政策提言と連携:国や地方自治体に対して、ダウン症のある人々が適切な支援を受けられるよう政策提言を行っています。また、他の支援団体や医療機関と連携し、支援体制の強化を図っています。
家族支援とピアサポート活動
日本ダウン症協会は、ダウン症のある子どもを育てる家族の支援にも力を入れています。各地の支部で家族同士が交流できる場を提供し、親同士が情報や経験を共有できるようピアサポート活動を行っています。家族が孤立せず、安心して子育てができるように、支援体制を整えています。
教育と就労支援
ダウン症のある人々が学校や職場で適切なサポートを受け、自立して生活できるよう、教育機関や企業との協力を進めています。特別支援教育や合理的配慮の理解を深めるための研修会や講習会を開催し、就労機会を増やすための就労支援プログラムも提供しています。
今後の展望と目標
今後、日本ダウン症協会は、ダウン症のある人々が地域で安心して暮らせる社会の実現に向け、支援体制のさらなる充実を図っていきます。ICTを活用した新しい支援サービスの導入や、医療・福祉・教育分野での連携強化を進め、すべての人が共に支え合う共生社会の実現を目指しています。また、国際的なダウン症支援団体とも連携し、最新の支援情報を取り入れながら、活動の質向上に努めています。